帰化申請をすることでどんなメリットがあるのか
帰化申請を希望する動機は人それぞれです。一番多いのはご両親、あるいは曽祖父の代から日本に住んでいた人で、「日本で生まれ育ったので自分は日本人だと思っている。なのにいパスポート上は外国人で不便だ」という人かも知れません。
それほど長く住んでいるわけではないのに帰化申請を希望するという場合、動機となるのは「母国より日本の方がいいので、とにかく日本でずっと暮らしたい」、「大使館が遠いのでパスポートの更新が大変」、「家族もみな日本にいるので、もう帰るつもりはない」などがあります。
もう一つ、よく聞かれる理由としては「日本のパスポートのほうが便利」というものがあります。
日本人である私たちにはピンとこないかも知れませんが、日本のパスポートは「強い」ので「便利」なのだそうです。
一体どういう意味なのでしょうか。
日本のパスポートは強い?
パスポートに強い弱いがあるなんて、と思われるかも知れません。
実は、この強さをランキングにしたサイトが存在します。
Passport Indexというサイトでは、ビザなしまたは事前の手続きをすることなく入国できる国や地域の数をランキングにしています。このサイトによると、2017年1月現在、日本のパスポートでビザなし渡航ができるのは155か国で、グローバルランキングは4位です。とはいっても同じ数の国がいくつか存在するので、個別ランキングは18位とのことです。
ちなみに1位はドイツの158か国。アフガニスタンやパキスタンのパスポートでは30か国未満しかありません。
数多くの国にビザなしで渡航できるということは、パスポートや国の信頼度が高いことを意味します。
「弱い」パスポートを持っている国の人の場合、日本人なら気軽に旅行できるハワイやグアムに数日間旅行に行くためにもいちいち大使館にさまざまな書類を提出してビザ(査証)の発給を受けなければなりません。訪問する国にいる親族や知り合いから「招へい」する手紙を書いてもらい、日程表を作り、費用があることの証明として銀行の残高証明や納税証明書などを提出する必要もあります。※国によって書類は異なります。
「週末にふらっと海外旅行」「世界各地を気ままにめぐる」などということができるのは、「強い」日本のパスポートを持っているからできることなのです。
ですから、自分の国籍が変わることに抵抗を感じない人にとっては、日本のパスポートを持つことにメリットを感じるのですね。